サバネコ

元トレイルランナーの奮闘記

【富士山】富士登山とヘルメットの必要性

富士登山競走の本音

富士吉田市役所前」

 

今回のブログは「富士山とヘルメット着用」について書こうと思います。

 

今年、一緒に富士登山競走に出場した友人が6合目で登山用ヘルメットを借りて見事完走しました。

その後、ヘルメット返却の際に『ヘルメット着用』について富士登山競走関係者(新聞記者?)から貴重な話を聞いたそうなので、

実際にその友人から聞いた事を書いてみたいと思います。

 

富士山の死亡事故

まず初めに『富士山は実はかなり危険な山』です。

昨日も吉田口から登ったハイカー(70歳台)が死亡したり、

先日の台風で御殿場口から登った安全指導員(70歳台)が、

強風のため富士山から降りられず低体温症になり死亡とのニュースがありました。

年間必ずと言っていいほど富士山で亡くなられている人がたくさんいます。

上記の様なケースもあれば、

高山病、落雷、遭難、滑落、落石など、

さまざまな要因が原因で命を落としています。

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富士山の落石事故

今回、取り上げてみたいのは「落石」について、

富士山ではあまり聞かないかもしれませんが「落石」が稀にあります。

過去に落石による死亡事故はごまんとありますし、

間一髪で助かった人の話も聞いたことがあります。

自分の知り合いのランナーも富士登山へ行った際、

富士吉田口下山道のシェルター近くにて、

人の頭ほどの岩が10m先に落ちてきたことがあると言っていました。

 

『富士山山頂は岩石が至るところにあります』

 

上記の写真は、

実際に自分が富士山山頂へ行ったときに撮影した風景です。

ゴツゴツした岩が至るところにたくさんあります。

これが何かの拍子に山頂から転げ落ちた場合、

 

『富士山には落石を止める障害物がほぼなし』

 

上記写真を見るかぎり落石を食い止めるものがほぼないので、

落石が発生すると勢いを増しながらずーっと転がり続きます。

登山中や下山中のハイカーなどに当たれば致命傷になることは必至です。

▼ ホントにあった落石の話

友人と登山中の女性 (29歳) が九合目 で落石に遭遇。 額を挫創し、富士山レンジャーに救助された。
1980年8月14日に富士山吉田口の9合目付近で発生した落石事故発生、 死者12名負傷者29名に上る惨事。

 

以上の事故を踏まえ、

昨年の富士登山競走ではエントリー前から「今後の富士登山競走はヘルメット着用か?」という動きが出始めました。

 

『富士吉田氏が容易した貸出用ヘルメット』

 

実際、昨年の富士登山競走ではヘルメット着用を義務とはしませんでした。

義務とはせず任意とし「ヘルメット着用を試験的に導入し、任意でヘルメット着用して走ってくれるランナーを募集』とされていました。

レース後、ヘルメットを借りたランナーにヘルメット着用について聞き取り調査があったとのことです。

昨年の富士登山競走では、数人のランナーだけがヘルメット着用の申し込みがあっただけで、ほとんどは地元の消防隊員だけが着用したそうです。

自分もヘルメットを着用に興味がありましたが、

2年ぶりの富士登山競走だったので「とりあえず完走すること」が目標だったので、

昨年のヘルメット貸出には申し込みしませんでした。

 

 

第71回富士登山競走でのヘルメットは?

今年も何かしらのヘルメットについて提起があるのかと思いきや、

公式ホームページ上で「第71回富士登山競走 山頂コース選手用ヘルメットの貸出について」というページが作成されており、

「ヘルメットを借りたい人は、富士山六合目給水エリア(安全指導センター近辺)で無料貸出しています」

という呼びかけだけでした。

レース中、自分は完走に向けて必至だったので、

六合目の山頂コース専用ヘルメット無料貸出があったことに気づかず、

最後まで気にせず登りきってしまいました。

 

友人もホームページでヘルメットの貸出があることを知ったそうで、

富士山の落石事故のニュースなどにより怖さを知ったので、

6合目でヘルメットを借りて登ったそうです、もし落石があったら怖いからとのこと。

そのままヘルメット被ったまま山頂ゴールを果たし、

六合目まで下山して安全指導センターにヘルメット返却に伺った際に、

新聞記者の方から「何故、ヘルメットを借りたのか?」という取材を受けたそうです。

 

 

取材内容

『写真右端に見切れて写っている白い建物が安全指導センター』

 

友人は取材に対して、

「なんとなく借りた」 「富士山で落石事故が稀にあり死亡者が出ていること知っていた」 富士登山競走でのヘルメット着用に興味があった」

以上のことをお答えしたそうです。

 

取材終了後、

記者の方から実際の「富士山でのヘルメット着用について」お話を聞いたそうです。

富士登山競走の主催者としては、落石、滑落、その他の事故を防ぐ為にも、 富士登山競走でのヘルメット着用を義務としたレースに本当は変更したいそうです。 御嶽山の噴火も突然起きたので、 富士山でもいつ不慮の事故が発生するのかわからないし、富士山でも十分あり得るとのこと。 昨年出場した選手の意見から「ヘルメット着用はスタート~山頂ではなく五合目~山頂で良いのではないか?」との意見があったそうです。 実際に、富士吉田市では五号目関門(佐藤小屋)から無料ヘルメットを選手全員分用意する考えがあるそうです。 (富士登山競走のないときは一般ハイカーなどにレンタルするとのことです) 本音は「ヘルメット義務化にしたい」そうですが、 急な義務化はせずに参加された選手からの意見をしっかり聞いてから、 ヘルメット着用については慎重に考えて行くとのことです。

 

こんな感じだったかな?

今回の富士登山競走で六合目でヘルメット借りた人は友人を含めて2名だけだったそうです。

(自主的にヘルメットを持参して参加しているランナーもいました)

 

自分も富士登山競走に参加したランナーの一人として、

以上の話を聞いた感じでは富士登山競走でのヘルメット着用は義務化しても良い」と思い直しました。

実際に落石・滑落の危険が高いのは六合目~山頂までで、

たくさんのランナーが山頂を目指して進むとなると、

後続のランナーへ落石の危険性はかなり高いと感じます。

さらにレース中で岩場で頭から転倒した場合は流血は必至、

高山病でフラついている選手も多いので未然に防ぐ意味で、

ヘルメット着用は必要で良いと思います。

 

『山で死亡する可能性を少しでも回避する努力は大事!』

 

来年、また富士登山競走に参加出来ることが出来れば、

自分もヘルメット着用してレースに挑もうと思います。

 

 

最後に

富士登山へは10回ぐらい登頂していますが落石を目撃したのは1回だけです。

目撃した落石は登山道からかなり遠くで発生していたので事故になることはありませんでした。

富士山はよく整備された登山道だから安全とは思わず、

今後は十分な装備を着用した富士登山を心掛けようと思います。

 

富士登山競走のヘルメットは「モンベル」でした。

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